研究の背景:ベトナムの英語教育が直面する課題
Can Tho大学のPhuong氏らによって実施されたこの研究The effects of using analytical rubrics in peer and self-assessment on EFL students’ writing proficiency: A Vietnamese contextual studyは、ベトナムの英語教育の現場で長年指摘されてきた課題に正面から向き合おうとする試みです。ベトナムの伝統的な教育制度は、文法の暗記と反復練習を重視する教授法に大きく依存しており、この手法では学生が実際に英語を使って自分の考えを表現する能力が育たないという問題がありました。論文の冒頭で著者らが述べているとおり、教室での試験成績と実際の英語運用能力の間には大きなズレが生じていたのです。
この研究は、そうした状況を改善するために、より自主的で反省的な学習を促進することができるとされている自己評価(self-assessment、以下SA)とピア評価(peer assessment、以下PA)という二つの評価方法に着目しました。特に、これらの方法を単に導入するだけではなく、分析的ルーブリックという評価基準表を用いることで、学生がより明確な指標に基づいて自分たちの作文を評価できるようにしようと企図したものです。
