はじめに:なぜこの研究が注目されるのか

ジェネリン・ラカル・ライムンド博士がイザベラ州立大学で行った研究Exploring the practices on macro skills integrated assessment in Philippine higher education context: Basis in designing a language training programは、言語教育の現場が直面する実際的な課題に取り組んだ興味深い研究です。特に、発展途上国における言語教育の改善に関心を持つ人々にとって、この研究は無視できない価値を持っています。

研究者が設定した問題意識は明確です。長年、言語教育の現場では、聞く、読む、話す、書く、見るというマクロスキルが別々に教えられ、評価されてきました。しかし現実の言語使用は、これらのスキルが密接に関連し合うものです。新聞記事を読んで意見を述べたり、講演を聞いて感想を書いたり、複数の情報源から知識を集めて発表したりするなど、実生活では複数のスキルが同時に機能しています。この理想と現実のギャップに着目したライムンド博士の問題提起は、教育現場で実際に指導に当たる人々にとって切実なものではないでしょうか。