研究のねらいと背景
イスラエルの教育現場では、英語を外国語として学ぶ生徒たちが読み書きの習得に困難を抱えることが少なくありません。本論文English foreign language reading and spelling diagnostic assessments informing teaching and learning of young learnersの著者であるジャニーナ・カーン=ホルウィッツ(Janina Kahn-Horwitz)はオラニム教育大学の英語教育の専門家であり、ザハバ・ゴールドシュタイン(Zahava Goldstein)はハイファ大学の研究者です。二人は、従来の一般的な言語評価では見落とされやすい、読み書きに関わる細かな要素を診断する方法の開発に長年取り組んできました。この論文は、その成果の一つを示すものです。
背景として理解しておくべき点は、イスラエルでは学校教育において英語習得が重要視されており、多くの生徒が第三学年から週二時間、第四学年からは週四時間の英語授業を受けているということです。それにもかかわらず、一部の生徒は読み書き能力の習得に遅れが生じます。カーン=ホルウィッツらは、この問題を解決するためには、生徒がどの具体的な読み書きスキルで困っているのかを正確に把握する必要があると考えました。従来の評価では「この生徒は英語が苦手です」という判定が下されるだけでしたが、より詳しく調べれば、子音と母音の組み合わせ(ダイグラフ)の認識が弱いのか、それとも単語全体の読みが遅いのかなど、具体的な問題点を明らかにできるはずだということです。
