はじめに─コロナ禍が生み出した教育の転換点
2020年から2021年にかけて、新型コロナウイルスの影響により、世界中の教育現場はオンライン学習への急速なシフトを余儀なくされました。この困難な状況の中で、サウジアラビアのナジュラン大学の研究者、ハーリド・ナッサー・アリ・アル=ムウザイジ教授とアリ・アッバス・ファラー・アルズビ准教授は、興味深い問題提起を行っています。学校が教室から遠く離れた場所に移ったとき、先生からの即座的なフィードバックが得られない状況下で、学生たちはどのようにして自分の英語作文の力を伸ばしていくことができるのか。この論文Online self-evaluation: The EFL writing skills in focusは、その疑問に向き合った実践的な研究報告書なのです。
本論文で提案されている解決策は、学生たちに自分自身の学習を監視・評価する能力を養成することです。つまり、先生がいなくても自分で自分の誤りに気づき、改善できるようになってほしいという願いが込められています。この考え方は、教育理論の中では「メタ認知」と呼ばれるものに相当します。簡単に言えば、自分がどう学んでいるのかについて、自分で考える力です。しかし、この理想的に聞こえるアプローチには、実は予想以上に複雑な課題が隠れているのです。
