筆者たちの想いと研究の背景
この論文”Translanguaging framework for deaf education”は、University of TennesseeのKimberly Wolbers、Leala Holcomb、そしてUniversity of Rhode IslandのLaura Hamman-Ortizという3人の研究者によって書かれました。興味深いことに、この3人は全く異なる背景を持っています。Wolbersは聴者で、長年聾教育の現場で通訳コーディネーター、教師、教員養成、そして研究者として活動してきました。Holcombは聾者の研究者で、多言語・多モダリティの観点から言語とリテラシーを研究しており、自身が聾学生としてトランスランゲージングの実践に関して偏見を経験してきたと述べています。Hamman-Ortizは手話を使わない聴者の研究者で、批判的トランスランゲージング教育学を専門としており、これまで主に話し言葉のバイリンガル・マルチリンガル文脈で研究を行ってきました。
このような多様な背景を持つ研究者たちが協力して書いた論文だからこそ、聾教育における言語使用の複雑さを多角的に捉え、実践的かつ批判的な視点を提供できているのだと感じます。
