筆者と研究の背景

この論文”Observing a teacher’s interactional competence in an ESOL classroom: A translanguaging perspective”は、香港大学教育学部のKevin W. H. Taiとオーストラリアのモナシュ大学のDavid Wei Daiによって執筆されました。Taiは言語教育政策や教室談話、多言語環境におけるトランスランゲージングを専門とし、Daiは相互作用能力や言語評価、臨床コミュニケーションを研究しています。両者とも会話分析の手法を用いた実証的研究に強みを持っており、この論文ではその専門性を活かして教室での実際のやりとりを詳細に分析しています。

研究の舞台となったのは、アメリカのポートランド・コミュニティ・カレッジにある成人向けのESOL(英語を母語としない人のための英語)教室です。2002年に収集された映像データを使用しており、初級レベルの成人学習者21名(ルーマニア、ラテンアメリカ諸国、ロシア、アフリカ、中国、韓国出身)と、英語を母語とする経験豊富な教師とのやりとりが記録されています。