「そろそろ字幕なしで」と言えるのはいつか

英語の動画を教材にするとき、避けて通れない判断があります。字幕を付けるか、外すか。付ければ理解は進みますが、音声への依存が減ります。外せば耳は鍛えられますが、内容がわからなければ学びも生じません。

多くの教師は、生徒の水準を見て判断しています。まだ早い、そろそろいけるだろう、と。しかし、その判断に根拠はあるでしょうか。どの水準に達したら字幕なしで大丈夫なのか、明確な目安を持っている人は少ないはずです。

今回取り上げる研究は、この問いに正面から答えました。Geòrgia Pujadas と Carmen Muñoz の両氏が Studies in Second Language Learning and Teaching に発表した “When to switch captions off? Exploring the effects of L2 proficiency and vocabulary knowledge on comprehension of captioned and uncaptioned TV” は、A1からC2までの学習者250名を対象に、字幕の効果が消える水準を特定しようとしています。

答えは、教室の常識を少し揺さぶるものでした。字幕の恩恵は、思っていたよりずっと上の水準まで続いていたのです。