研究の背景と筆者たちについて
英語を外国語として学ぶ(EFL)環境において、学習者が自分自身の学習プロセスを俯瞰し、制御するための「メタ認知戦略」が重要だという認識は、近年の応用言語学・英語教育研究において広く共有されています。Zhang, W.、Zhang, D.、そしてZhang, L.J.(2021)による本論文は、ニュージーランド・オークランド大学教育・社会福祉学部に所属する三名の研究者によって執筆されました。Lawrence Jun Zhangは、メタ認知と第二言語習得、ライティング指導、ストラテジー指導などを長年にわたって研究してきた著名な研究者であり、本論文はその蓄積の上に立つものです。本研究が掲載されたのはSustainability誌という学際的な査読誌であり、学習の持続可能性という観点からEFL学習を考察する視座は、昨今の教育研究における重要なテーマと一致しています。
本論文が取り組んだ問いはシンプルながら、教育現場に深く根ざしたものです。すなわち、「統合型スピーキング課題の難しさをどう感じているかが、学習者のメタ認知戦略の使い方に影響を与えるのか」というものです。この問いは、教室でスピーキング活動を設計する教師であれば誰もが直感的に関心を持つはずのものでしょう。
