情報技術とメタ認知、二つの軸が交差するところ
英語の授業でスマートフォンを使わせるべきかどうか、という議論が日本の学校現場で繰り広げられるようになって久しいです。生徒が画面をのぞき込んでいるとき、それは本当に「学び」につながっているのか、それとも単なる気晴らしなのか、という疑問を抱いた経験のある教師は少なくないでしょう。そうした現場の迷いに、一定の方向性を示してくれる論文が中国から届きました。広東省仏山大学人文学部のQiang Yi、Na Liu、Nating Pengによる “A Study on Autonomous Foreign Language Learning Based on Meta-cognitive Strategies in the Context of Information Technology”(2024年)です。本論文はPacific International Journal第7巻第4号に掲載された文献研究で、情報技術(IT)が外国語学習者の自律学習をどのように支援できるか、そしてメタ認知戦略がその効果をどのように高めるかを理論的・実践的に論じています。
著者のQiang Yiは外国語教育と言語学を専門とする准教授であり、Na LiuとNating Pengは英語教育専攻の大学院生です。本研究は広東省哲学社会科学基金の特別プロジェクト(GD21WZX02-13)の支援を受けており、研究の信頼性と組織的な裏付けも備えています。方法論としては文献研究法が採用されており、メタ認知戦略と自律学習に関する先行研究を整理・分析したうえで、ITツールとの接続を論じる構成になっています。実験データや調査票を伴う実証研究ではありませんが、理論的枠組みを体系的に整理しようとする姿勢は評価に値します。
