論文が問いかけるもの
英語の授業でこんな経験はないでしょうか。一生懸命に教えているのに、いつまでも「先生、次は何をすればいいですか」と聞いてくる学生がいる一方で、特に指示しなくても自分で学習計画を立て、黙々と成果を上げていく学生がいる。この違いはいったい何から来るのか。授業設計の問題なのか、それとも学習者の内側にある何かなのか。
Aam Ali Rahmanら(インドネシア、ウェスタン・ジャワ州の名門、インドネシア教育大学に所属する研究者たち)が2021年に発表した論文 “The Activation of Learners’ Metacognition to Promote Learning Autonomy of Good Language Learners” は、まさにこの問いに正面から向き合う研究です。コロナ禍によって否応なく対面授業からオンライン学習へと移行せざるを得なかった時期に行われたこの研究は、「学習の自律性(learning autonomy)」と「メタ認知(metacognition)」という二つの概念の関係を、質的ケーススタディという手法を用いて探ったものです。
