自律学習という永遠の課題
英語を「教わる」ことと、英語を「学ぶ」ことは、似ているようで根本的に異なります。教師が黒板の前に立ち、文法を解説し、単語を板書する。生徒はそれをノートに写し、試験前に詰め込む。こうした光景は日本でも中国でも、アジア全域で長らく繰り返されてきました。しかし、その方法で本当に英語が「使えるようになった」と感じている人は、はたしてどれくらいいるでしょうか。多くの人が、大学を卒業してもなお、英語で会話することへの強い抵抗感を持ち続けているのではないでしょうか。
今回取り上げる論文は、中国四川省の China West Normal University に所属する Xiao Tianqiong による “Application of Metacognitive Strategy in the Cultivation of College Students’ English Autonomous Learning”(2024年)です。Adult and Higher Education 誌(Vol. 6, No. 3)に掲載されたこの論文は、メタ認知戦略(metacognitive strategy)という概念を軸に、中国の大学生が直面している英語自律学習の問題点を整理し、その改善策を提案するものです。研究の規模としては大規模な実験研究ではなく、理論的・実践的考察を中心とした論考ですが、そこで取り上げられる問題意識と処方箋は、日本の英語教育関係者にとっても極めて示唆に富むものです。
