研究の背景と著者について
「自律的な学習者を育てたい」という言葉は、日本の英語教育の現場でも珍しくありません。しかし、その「自律性」を具体的にどう定義し、どう測り、どう育てるかとなると、途端に言葉が曖昧になりがちです。本論文はまさにその曖昧さに正面から向き合った研究です。
Le Thi Cam NguyenとYongqi Guは、ニュージーランドのVictoria University of Wellingtonに所属する研究者です。Nguyenはベトナム出身の応用言語学者であり、本研究は彼女の2008年の先行調査研究の延長線上に位置づけられます。先行研究ではベトナムのEFL(外国語としての英語)学習者において学習者自律性(Learner Autonomy、以下LA)と英語熟達度の間に関連があることが示唆されていました。本論文では、さらに踏み込んで、特定の教授法的介入――すなわちStrategy-Based Instruction(戦略ベース指導法、以下SBI)――がLAの向上と英語ライティング能力の改善をもたらすかどうかを実験的に検証しています。掲載誌はLanguage Teaching Researchの第17巻第1号(2013年)であり、査読を経た学術論文として信頼性の高い媒体に掲載されています。
