論文が問いかけるもの

学校の授業が終わったあと、学生たちは何をしているだろうか。スマートフォンを眺めているだけか、それとも自分の力で学び続けているか。この問いは、日本の英語教育現場でも切実なテーマである。教室の中でどれだけ丁寧に教えても、学習者が教室の外で自発的に動かなければ、英語力は伸びにくい。本論文「Empowering Students’ Autonomous Learning through Self-regulation, Metacognitive Strategies, and Collaborative Learning Environments」(Paethrangsi, Teekasap, Khiewpan, & Jandaboue, 2024)は、まさにその問いに正面から取り組んだ一本である。

著者陣はタイの大学に所属する研究者たちである。第一著者のNisara Paethrangsiと第三・第四著者のRachapong Khiewpan、Wanlapa JandaboueはRajamangala University of Technology Thanyaburiの教養学部に在籍し、第二著者でかつ対応著者のSombat TeekasapはBansomdejchaopraya Rajabhat Universityの大学院に属している。タイの高等教育における英語教育や学習者の自律性という問題意識から生まれた本論文は、2024年にJournal of Liberal Arts, RMUTT(Vol.5, No.1)に掲載された。