研究の背景と筆者について

英語教育の世界では、「いかに教えるか」という問いと並んで、「いかに学ばせるか」という問いが長年にわたって議論されてきました。特に1980年代以降、学習者の自律性(Learner Autonomy)というテーマは、英語教育研究における重要な柱の一つとなっています。本論文はその流れを汲む研究であり、トルコのハジェテペ大学英語教師教育学部(ELT Department)に在籍していたAli Rezalouが2014年に執筆した修士論文を土台にして、指導教員であるIsmail Fırat Altayとの共著として2022年に学術誌 Shanlax International Journal of Education に発表したものです。Rezalouは現在アタテュルク大学に籍を置いており、Altayはハジェテペ大学に所属しています。二人ともトルコの英語教育研究の文脈で活躍する研究者です。

研究の舞台はトルコという、日本と同様に英語が外国語として学ばれるEFL(English as a Foreign Language)環境です。英語が日常的にほとんど使われない社会の中で、学習者がどのように自律的に学びを進めていくかという問いは、日本の英語教育関係者にとっても決して他人事ではありません。むしろ、日本の教室に置き換えてみると、その問いの鋭さはより一層際立ちます。