はじめに:AIが教室にやってきた時代

私たちの身の回りで、人工知能(AI)ツールがどんどん普及しています。特にChatGPTの登場は、多くの教育現場に大きな波紋を投げかけました。まるで昨日まで馬車で移動していたのに、突然自動車が現れたような衝撃といえるでしょう。教育者たちは「これは脅威なのか、それとも新たな可能性なのか」と頭を悩ませています。

そんな中、トルコの研究者であるネルミン・プナル・オズチェリク氏(タルスス大学)とゴンジャ・ヤンギン・エクシ氏(ガジ大学)が発表した論文“Cultivating writing skills: the role of ChatGPT as a learning assistant—a case study”は、ChatGPTを英語ライティング学習の補助ツールとして活用する可能性を探った興味深い研究です。

この論文は、特に「レジスター」(言語使用域)と呼ばれる、状況に応じた適切な言葉遣いの学習にChatGPTがどのような効果をもたらすかを調査しています。レジスターとは、簡単に言えば、上司にメールを書く時の丁寧な表現と、友達にメッセージを送る時のくだけた表現の使い分けのことです。日本語でも「お疲れ様です」と「お疲れ〜」では全く印象が違いますよね。英語学習者にとって、この使い分けは特に難しい課題の一つです。