はじめに:変わりゆく教室の風景

皆さんは最近の大学や高校で、学生がスマートフォンを使って授業を受けている光景を目にしたことがあるでしょうか。また、オンライン学習プラットフォームで自分のペースで勉強する人々の姿も珍しくなくなりました。このような変化の背景には、人工知能(AI)技術の教育分野への浸透があります。

今回取り上げるのは、中国の研究者らによって2020年に発表された”Artificial Intelligence in Education: A Review”という論文です。この研究は、AI技術が教育にどのような影響を与えているかを、既存の研究を幅広く調査して明らかにしようとしたものです。

論文の著者は3名で、主著者のLijia Chenは中国のYango大学デザイン学部の研究者、共著者のPingping ChenとZhijian Linはともに福州大学の研究者で、IEEE(米国電気電子学会)の会員でもあります。特にPingping Chenは電子工学の博士号を持ち、AI、無線通信、コンピュータ通信を専門とする研究者です。