はじめに:変わりゆく語学学習の風景

私たちの身の回りを見渡してみてください。スマートフォンでSiriに英語で話しかけたり、Google翻訳で外国語の文章を理解したり、ChatGPTと英会話の練習をしたりする光景が、もはや珍しくなくなりました。まるで10年前には想像もできなかった、AIと共に学ぶ時代が静かに到来しているのです。

今回取り上げる論文”Investigating ESL learners’ perception and problem towards artificial intelligence (AI)-assisted English language learning and teaching”は、このような時代背景の中で、ESL(English as a Second Language:第二言語としての英語)学習者がAI支援英語学習をどのように受け止めているかを調査したものです。筆者のMoulieswaran氏とPrasantha Kumar氏は、インドのVellore Institute of Technology(VIT)で英語教育に携わる研究者で、特にKumar氏は同大学の社会科学・言語学部英語科の准教授として、現代的な語学教育手法の研究に取り組んでいます。