はじめに―増え続ける「英語を追加で学ぶ子どもたち」

教室を見渡すと、様々な言語背景を持つ子どもたちがいます。イギリスでは小学生の約20%が英語を追加言語として学んでいるそうです。日本でも、外国につながる子どもたちが増え続けており、この問題は決して他人事ではありません。

興味深いことに、これらの子どもたちの多くは、英語の「読み方」そのものはうまくなっていきます。単語を正確に読むことは、英語を母語とする同級生と同じペースで習得していくのです。しかし、ここに大きな壁が立ちはだかります。それは「読解」、つまり読んだ内容を理解する力です。

本論文”Digital reading comprehension instruction in English for children with English as an additional language: A systematic review”の筆者であるFlinders大学のAnnemarie MurphyとJoanne Arciuliは、この問題に正面から取り組んでいます。Murphyは言語聴覚士として様々な背景を持つ子どもたちと関わってきた経験があり、Arciuliは2007年から継続的にオーストラリア研究評議会の資金を獲得している研究者です。二人は、デジタル技術を使った読解指導がどれほど効果的なのかを明らかにするため、過去13年間に発表された研究を徹底的に調べ上げました。