小説や詩が言語教育を変える可能性

英語を外国語として学ぶ教室を思い浮かべてみると、多くの人は教科書とワークブック、文法ドリルや単語テストといった光景を想像するのではないでしょうか。しかし、サウジアラビアのジャザン大学とインドネシアのアル・ラニリ国立イスラム大学の研究者たちが発表した今回の論文”Enhancing language learning through literary integration: A pathway to twenty-first-century proficiency”は、そうした従来型の英語教育に根本的な問い直しを迫っています。Wael Ali Holbah、Vipin Kumar Sharma、Sami Abdullah Hamdi、そしてHabiburrahim Habiburrahimという4名の研究者は、文学作品―小説、詩、戯曲といったもの―を英語教育の中心に据えることで、学習者の言語能力だけでなく、感情的知性や批判的思考力、異文化理解力までも育成できると主張しています。

この研究が注目に値するのは、単なる理想論ではなく、過去25年間に発表された30本の学術論文を綿密に分析し、そこから実践可能な教育モデルを構築している点です。研究者たちは「文学統合教育フレームワーク(LIPF)」と名付けた新しい枠組みを提案し、これが21世紀の言語教育における変革の道筋になりうると考えているのです。