この論文”Exploring dysphasia learners’ vocabulary acquisition through the cognitive theory of multimedia learning: An experimental study”を初めて読んだとき、私は小学校時代の友人を思い出しました。彼は本を読むのが苦手で、いつも先生から特別な配慮を受けていました。当時は「勉強が苦手な子」としか理解していませんでしたが、今思えば何らかの学習障害があったのかもしれません。Aravind B RとRajasekaran Vによるこの研究は、そうした子どもたちがどのように言葉を学ぶのか、そして私たちがどう手助けできるのかという、非常に実践的で温かみのある問いに取り組んでいます。

研究の核心:dysphasia学生への新しい教え方

この研究が取り上げているのは、dysphasiaという言語障害を持つ学生たちです。dysphasiaというのは、言葉の理解や言語の発達、話すことに困難を抱える障害で、コミュニケーションそのものが大きな壁となります。想像してみてください。頭の中では伝えたいことがはっきりしているのに、それを言葉にできない、あるいは相手の言葉が頭に入ってこないという状態です。まるで、外国語を勉強し始めたばかりの大人が感じるもどかしさを、毎日の生活で経験しているようなものでしょう。

研究者たちは、インドのチェンナイにある特別支援学校で、6年生の24名の学生を対象に実験を行いました。12名ずつ二つのグループに分け、一方には従来の教え方(フラッシュカードや実物を見せる方法)で、もう一方にはマルチメディア、つまり映像と音声を組み合わせた教材で、同じ英語の物語「Robinson Crusoe」から80個の単語を教えました。