研究の背景:試験重視の教育現場が抱える課題

Wang et al.による本研究”Enhancing second language motivation and facilitating vocabulary acquisition in an EFL classroom through translanguaging practices”は、中国の高校における英語教育の現場から生まれました。筆者らは南京林業大学、江蘇省句容高級中学、南京師範大学に所属する研究者たちで、特に第一筆者のWangは香港大学でも学び、トランスランゲージングという新しい教育アプローチについて専門的な訓練を受けています。

中国の高校生にとって、英語学習は大学入試「高考(Gaokao)」という高い壁と切り離せません。多くの生徒が何年も英語を勉強しているのに、語彙の理解に苦しみ、やる気を失っていくという問題があります。これは日本の受験英語にも通じる課題でしょう。文法規則は頭に入っているのに、実際に使えない。単語は暗記したはずなのに、文脈の中で意味がつかめない。そんなもどかしさを感じた経験は、多くの人が持っているのではないでしょうか。