研究の出発点:外国語学習における永遠の課題

英語を学んだことのある人なら誰でも、単語帳とにらめっこしながら必死に単語を覚えようとした経験があるのではないでしょうか。私自身も学生時代、赤いシートで隠しながら英単語を繰り返し唱えたものです。しかし、テストが終わるとすぐに忘れてしまい、また一から覚え直すという繰り返しでした。このような経験は、多くの外国語学習者に共通するものでしょう。

今回取り上げる論文”The effect of multimedia on vocabulary learning and retention”は、サウジアラビアのKing Abdulaziz Military Academyに勤務するKhaled Alhazmi氏が2024年に発表した研究です。Alhazmi氏は、外国語としての英語教育に長年携わってきた研究者で、特にアラブ語話者の英語学習における困難について深い関心を持っています。彼の以前の研究では、アラブ語を母語とする学習者が限られた語彙力に悩んでいることが明らかにされており、この問題意識が本研究の出発点となっています。