英語学習における語彙習得の難しさと新たな試み
英語を外国語として学ぶ学生にとって、語彙の習得は常に大きな壁となってきました。単語帳を眺めながら何度も書き取りをしたり、ひたすら声に出して暗記したりという経験は、多くの人に共通するものでしょう。しかし、そうして覚えた単語も、実際の会話や読解の場面でうまく使えなかったり、すぐに忘れてしまったりすることは珍しくありません。
この論文”A study on EFL vocabulary teaching for non-English major college students in China based on multimodal theory”の著者であるXuanxuan Zhouらは、マレーシアのUniversiti Kebangsaan Malaysiaと中国のWenzhou Business Collegeに所属する研究者たちです。彼らは、中国の大学で英語を専攻していない学生たち、つまり工学部や経済学部などで学びながら英語も学ばなければならない学生たちが、語彙学習においてどのような困難を抱えているのかを調査し、その解決策として「マルチモーダル理論」に基づいた教育方法を実践しました。
マルチモーダルは、簡単に言えば、文字だけでなく、画像、音声、動画、ジェスチャーなど、さまざまな情報伝達の手段を組み合わせて学習するということです。私たちの日常生活を振り返ってみると、スマートフォンで動画を見たり、音楽を聴きながら文章を読んだり、写真を見ながら会話をしたりと、実は複数の情報源を同時に使っています。この研究は、そうした複合的な情報提示の方法を、語彙教育に体系的に取り入れようという試みなのです。
