研究の背景と筆者について

Florida State UniversityのMostafa PapiとPhil Hiverによるこの論文”Proactive language learning theory”は、第二言語習得(Second Language Acquisition, SLA)研究の根本的な方向性を問い直す試みです。PapiとHiverは、これまでSLA分野で学習者の動機づけや個人差に関する研究を精力的に進めてきた研究者であり、特にPapiは動機づけ研究における regulatory focus理論の応用や、フィードバック探索行動の研究で知られています。

彼らが2025年のLanguage Learning誌に発表したこの概念レビュー論文は、SLA研究が長年抱えてきた問題―学習者を受動的な情報処理装置として扱ってきたこと―を指摘し、学習者の能動的な行動を理論の中心に据える新しい枠組みを提案しています。