研究の背景と筆者について
この論文”Self-efficacy’s role within learning a new language during formal education: Systematic review, critical evaluation of past research and paths forward for research and practice”は、香港大学のLuke K. Fryerを筆頭著者とする研究チームによる、外国語学習における自己効力感研究の体系的レビューです。Fryerは教育心理学と第二言語習得の両分野にまたがる研究を展開しており、特に学習者の動機づけや興味の発達について長年取り組んできた研究者です。本研究では、2006年から2023年までの17年間に発表された166本の査読付き論文を分析し、この分野の研究がどのような方法で進められ、どのような理論的貢献をしてきたのかを検証しています。
自己効力感とは、心理学者Albert Banduraが提唱した概念で、「自分は特定の課題を成功させることができる」という信念を指します。たとえば、英語のプレゼンテーションを控えた学生が「自分はこれをうまくやれる」と感じているか、それとも「できそうにない」と不安を感じているかといった違いです。この信念は、学習への取り組み方や継続性に大きく影響することが、教育心理学の分野では長年の研究により確立されています。
